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新作を書くときに毎回思うことだが、何を題材に選ぶかが一番難しい。 そして書きあがり、稽古・本番を迎え作品が役者のものになったときに、何故どうやってこのストーリーを思いついたのかまったく記憶に無いというのがいつもの事である。 今回はラブ&コメディ!と題材を決めたのはいいが今までで一番遠い道のりを選んでしまった。 それに加えて劇場のスペース、人員、時間、事件性、話題性、起承転結と執筆を縛るものだらけである。 今思えば初めにあったのは、人間には異性にモテるピークが3回あるというどこかでよく聞く都市伝説のような迷信である。 男ならモテるために日々鍛錬に明け暮れる日々がある。 私もそんな時間を経験した人間の一人であるが・・・。 鍛錬を繰り返し、周りからも認められ、自分に自信がついたとき、「これで俺もイケているはず」と変わっても、相手が居なければ出会いが無ければ、ただの独り言で終わってしまう。 そこで出た結論が「いっそのことモテる要素をはじめから兼ね備えた若い男に代わったほうが早い」という単純なものであった。 理由は若いというだけで時間と出会いが無限に感じられるはずだからである。 ところがそれでは、なんだか面白くない(別に若くてモテる男にコンプレックスがあるわけではないが)。 若い男は戦陣の谷に突き落とし、這い上がってくるところをさらに踏みつけろという感じだからである(別に妬みではない)。 そんな訳でいい若い憎たらしい男こそがある日を境に時間の制約があるおじさんに変わってしまったらかなり面白いだろうと思ってしまったのが、この物語の中核である。 今思うといつ迷宮入りになってもおかしくない作品であった・・・。 ともあれ愛だけにスポットをあてて書くのは私は向いてない。 かといって今までの作品も大きく括ればテーマは「愛」である。 矛盾と不純を抱えながらも、次回作品の執筆はもっと簡単な内容でと願う今日この頃である。 ご来場いただいた皆様、この作品を見て楽しかったと勇気付けてくださった沢山の皆様、本当にありがとうございました。 雨宮 冬眞 |